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ランナー膝(腸脛靭帯炎)について

ランナー膝についての一般的見解

ランナー膝(腸脛靭帯炎)は、ランニングなどの繰り返しの膝の屈伸運動によっておこる膝の痛みのことを指します。特に、膝の外側に痛みがでることが特徴です。

原因
・腸脛靭帯の摩擦:腸脛靭帯(太ももの外側を走る靭帯)が膝の外側の骨(大腿骨外顆)と擦れることで炎症が起こる。
・オーバーユース(使い過ぎ):長時間のランニング、特に下り坂の走行や急激なトレーニングの増加
・走り方の問題:フォームの乱れ、片足に負担がかかる走り方。
・筋力不足や柔軟性の低下:特に臀部(お尻)や大腿部の筋力不足、股関節の柔軟性が低いと起こりやすい。

症状
・ランニング中、または走った後に膝の外側に痛みが出る。
・症状が進行すると、歩行時や階段の上がり下りでも痛みを感じる。
・痛みは初めは軽くても、放置すると悪化しやすい。

対処法
1 休養とアイシング
・痛みがあるときは無理をせず、運動を一時的に中止。
・氷を袋に入れてタオルで包み、15~20分程度冷やす。
2 ストレッチとマッサージ
・腸脛靭帯ストレッチ(足をクロスして体を横に倒す)
・臀部や大腿四頭筋のストレッチ
3 筋力トレーニング
・殿筋・大腿四頭筋の強化(スクワット、クラムシェルエクササイズなど)
・体幹トレーニング(プランクなど)
4 ランニングフォームの改善
・着地の衝撃を和らげるために、適切なシューズを選ぶ。
・ピッチ走法(短めの歩幅で回転数を増やす)を意識する。
・下り坂では歩幅を狭めて負担を減らす。
5 テーピングやサポーターの活用
・腸脛靭帯の負担を軽減するために、専用のテーピングやサポーターを使用するのも有効。

いつ病院に行くべき?
・休んでも痛みが改善しない場合
・膝の腫れや熱感が続く場合
・走るとすぐに痛みが再発する場合

早めの対処が大切なので、症状が長引く場合は整形外科やスポーツクリニックで診てもらうのが良いでしょう。
参照 https://jsoa.or.jp/content/images/2023/05/s10.pdf

TKM整骨院における症例

1 患者情報
20代男性、大学生、運動部所属、膝外側の痛みを訴えて来院、外傷性の原因なし
2 既往歴
高校時代に同様に膝外側に痛みが生じて、整形外科を受診して、ストレッチのアドバイスを受け、痛みが消失した。その時の痛みと同様であると患者様は判断していた。
3 疼痛
膝伸展時の動きに影響あり、患側に荷重をかけると痛みあり
4 膝関節周囲の筋肉の状態
大腿外側に圧痛あり、患側殿筋の弱化あり
5 運動療法
殿筋のエクササイズ
6 痛みの変化
殿筋のエクササイズにより、痛みが改善し、膝の動きも健側同様になった。
7 所見
筋肉が固くなった状態に対してストレッチを行うことは良いが、同じ痛みが反復する場合、異なった視点でアプローチする必要がある。殿筋の弱化により、
股関節外側(⇒膝外側にも影響)、強いては股関節前面に影響を及ぼすことがあり得る。

当院では、対症的施術ではなく、根本的施術(痛みが消失するための施術)に心がけています。
痛みを放置せず、改善を諦めず、ご相談ください。